母乳バンク(ドナーミルク)が、なぜ必要なのか?
●早期出産時やその他により発生する
●早期出産の為、肺など臓器が未成熟などにより、粉ミルクでは十分な消化ができず、障害のリスクが高まる
●早期出産で体調が整わない、死去、抗がん剤治療、感染症の隔離等様々な理由で、母親以外の母乳が必要
などなど
粉ミルクではなく、母乳を必要としている赤ちゃんがたくさんおります。
本日の視察先での説明では
年間6500人生まれる極低出生体重児のうち理想的な「生後24時間以内」に経腸栄養を始めるのに母乳は欠かせない栄養であり、体調が整わないなどの理由で母親以外の母乳を必要としている赤ちゃんは約5000人もいるとのことでした。
現在、国内では2団体三か所で「母乳バンク」を実施している状況で、現在、1000人~1500人分の提供が可能となっており、また、母乳の提供(搾乳・冷凍・郵送)のスキームはできています。
冷凍母乳は消費期限が半年となっており、その時期を過ぎたものや郵送された母乳に髪の毛などの異物が入っている母乳は利用できないので、母乳起源の粉ミルクの研究に役立てるなど、これからの期待も大きい事業です
ただ、NICUを持つ病院が利用推奨しないことには、これらを利用することができない状況にあることも課題となっているとのこと
また、母乳バンクに登録する際の登録病院では仕事が増えるなどの理由から、登録したくても遠い病院まで行かなければならないなどで、登録数が伸びない、周知されない問題があるとのことでした
今後は、今後は、NICUのある病院で、「母乳バンク」との提携先を増やすことで、乳児の母乳が確保され、それにより障害リスクが下がる可能性があります。しっかりと広報などを行うことで、病院での登録や利用、そして周知が広がればと考えています。
ちなみに本年、東京都は8月に母乳バンクのチラシの広報や東京都のメルマガ(登録15万人)での広報を行った結果、ドナー登録者のアップにつながった状況もあることから来年度の東京都予算にも同様の予算要求を行っています
また、いつもの通り対応の遅い国は、調査の段階とのことで東京都から必要な措置を実施し全国に広がっていくことを願うと同時に実現に向けて邁進していきます。